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エネルギー保存則と微積

ここでは力学的エネルギー保存則を微分・積分で考える際のポイントを説明しています。


実は、 力学的エネルギー保存則の裏側に書いてある事がまさに
力学的エネルギー保存則と微分・積分の関係について説明しています。
ですから、ここではポイントだけ説明します。


[ここがポイント!]
注目している物体のある時刻における速度を v として、
その物体の運動方程式の両辺に v を掛けて時刻 t で積分する。
    

なぜ、わざわざ v を掛けるのか?
簡単に言うと計算が楽になるからです。
v を掛けないと積分したときに時刻 t が出てきてしまいます。
実はこの t がやっかいで、問題で与えられることが少なく扱いに困るのです。
そこで v を運動方程式の両辺に掛けてあげるコトにより、 t について考える必要をなくしているわけです。

そして、物体に外力が働いていない場合は運動方程式に v を掛けて、時刻 t で積分した式が
力学的エネルギー保存則と呼ばれています。


エネルギー保存則を微積で考えるメリットとしては
外力が働く場合も同様に考えるコトができるところ
が挙げられます。
外力が働いていてもまったく同様に積分してあげれば良いのです。
おそらく、
力学的エネルギー保存則は外力が働くと成り立たないので注意しなければならない
と覚えていると思いますが、
微積を用いるとその必要がないのです。


これからは、
運動方程式を立てたのに上手くいかない場合は
速度 v を運動方程式の両辺に掛けてから積分してみて下さい。
この方法は使えるのでぜひお試しあれ。
簡単な問題なら使う必要もありませんが、問題が難しくなると効力を発揮します。


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