動きを止める〜再び〜
ここでは、加速度運動している物体をどこから見るかという視点について説明しています。
「おやおや。また、お会いしましたね。
ど〜も、ジ○ン・カビラです。」
「なんと!たった今、大変気になる明日の天気に関する情報が入ってきました。待っていましたよ〜」
「ずばり明日の天気は・・・・」
「とっても
イイーんです!!
」
・・・ごめんなさい。
〜再び〜とは実はジ○ンさんの事ではなく、視点変更の事です。
動きを止めるでは等速運動の場合を考えました。
実は動きを止めれるのは等速運動だけではありません!
加速度運動している物体の動きも止めれるのです。
それをここでは取り上げていきます。
上図の例を使って説明していきたいと思います。
質量Mの物体A、質量mの物体Bが一直線上にあって
物体Aは加速度α(>0)で右向きに運動していて
物体Bはわかりやすくするために静止しているとします。
静止している人から二つの物体の運動を観測すると
物体A、Bはすぐ上に書いた説明通りの運動をしているように見えます。
では視点を変更して物体Aからもしくは物体Aと同じ運動をしている人から
二つの物体の運動を見てみましょう。
加速度運動している物体に視点変更する際に注意すべきことは一点です。
それは基準となる物体以外の周りの物体に慣性力が働くことです。
文字で言われてもわかりにくいと思いますので、実際に物体Aから運動をとらえると上図のようになります。
物体Aを基準としている(物体Aから運動をとらえている)ので物体Aは静止しています。
物体Aからみると物体Bには左向きに慣性力mαが働いているように見えます。
ここで慣性力について
慣性力は基準となる物体の加速度の向きとは逆向きに働きます。
今、視点の基準となる物体Aが右向きの加速度αで運動しているから
物体Bに働く慣性力は左向きになるわけです。
慣性力の大きさはmαで表せます。
αは基準となる物体の加速度、
mは慣性力が働く物体の質量です。
この場合、慣性力が働く物体はBです。基準となる物体はAです。Aの加速度はα(>0)、物体Bの質量はmですから慣性力の大きさはmαになるわけです。
もし物体Bの質量がmではなくWだったとしたら物体Bに働く慣性力は左向きにWαになります。
慣性力については慣性力の働く向きと大きささえ抑えておけば問題なしです!
この慣性力はものすごく役に立つので絶対に抑えておいて下さい。
実際に問題を解く際に、とてつもない威力を発揮します。
以下に物体Aが加速度α(>0)で左向きに運動していた場合を紹介しておきます。
上の図は静止している人から物体をみた場合です。
物体A(物体Aと同じ運動をしている人)から物体を観測すると上図のようになります。
物体Aは静止して、物体Bには右向きに慣性力mαが働きます。