物理教室

問題11 問5の解答

まずはスイッチS1が閉じていてスイッチS2が開いているときの、時間がたった際の状態をおさえておきましょう。
それぞれの金属板に蓄えられた電気量は以下の図のようになります。

上図の状態からスイッチS1を開いてスイッチS2を閉じた後の、各金属板の状態は下図のようになります。

ポイントとなる点は
スイッチS1が開いているため金属板LとMは孤立するので電気量が保存している点です。
スイッチS1を開く前に金属板L、Mにはそれぞれq、−qの電気量が蓄えられていたので
スイッチS1が開いている限りはこの電気量が保存され、
金属板L、Mのトータルの電気量は減ったり増えたりすることはありません。
また、セットとなる金属板が存在しない金属板Kの上側と金属板Nの下側の電気量は 0 になります。
問題文中より金属板Kに蓄えられた電気量が Q であるから、金属板Kの下側に電気量Qがたくわえられます。
したがって、セットとなる金属板Lの上側には −Q の電気量がたまります。
同様に金属板Nに蓄えられた電気量が −Q であることから、金属板Nの上側に電気量−Qがたくわえられ、
対になる金属板Mの下側には Q の電気量がたまります。
以上を考慮してあげると、各金属板に蓄えられた電気量は上図のようになるわけです。

KL間の電界の強さをEKL
KL間の電位差をVKL
金属板KとLの間の距離をxとすると
電界の強さと電位差の関係はVKL=EKL x とあらわせます。
また、コンデンサーの電位差と電気量と電気容量の関係は
金属板KL間の電気容量をCKLとすると
Q=CKLVKL
とあらわせます。
注意して欲しいのはコンデンサーを形成しているのは金属板Kの下側と金属板Lの上側であることです。
金属板Kの上側と金属板Lの下側は関係ありません!
以上から金属板KL間の電界の強さは

同様にLM間について
LM間の電界の強さをELM
LM間の電位差をVLM
電界の強さと電位差の関係はVLM=ELM d とあらわせます。
また、コンデンサーの電位差と電気量と電気容量の関係は
金属板LM間の電気容量をCLMとすると
q+Q=CLMVLM
とあらわせます。
注意して欲しいのはコンデンサーを形成しているのは金属板Lの下側と金属板Mの上側であることです。
金属板Kの上側と金属板Lの下側は関係ありません!
まちがっても金属板LM間のコンデンサーの電位差と電気量と電気容量の関係を
q=CLMVLM
としないように!
以上から金属板KL間の電界の強さは

したがって求めたい答えは、金属板KL間の電界の強さが

金属板LM間の電界の強さが

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