問題6 [e]の解答
「小物体が曲面から離れることなく」と問題文に書いてあります。
小物体が曲面から離れない条件は
小物体に働く垂直抗力 ≧ 0
です。
小物体の運動が円運動になるのはQ点からですので
「Q点からR点までの間、小物体に働く垂直抗力が0以上」であれば曲面から離れることなくR点にたどり着くことが出来ます。
Q点とR点の間のある位置に小物体がある時を考えてみます。
その時、
小物体とOとRがなす角度を上図のようにφとし、
小物体に働く垂直抗力をNφ 、
小物体の速度をvφ とします。
小物体に働く力は、重力と垂直抗力の二つですから
小物体に働く垂直抗力
[d]で求めた垂直抗力において
小物体の速度を
角度をθからφにしてあげたものになります。
したがって
となります。
Q点からR点の間でφは
0≦φ≦θ
の範囲を動きます。
「Q点からR点までの間、小物体に働く垂直抗力が0以上」になるためには
垂直抗力
最小の
ならQ点からR点までの間、曲面から離れることはありません。
では、 0≦φ≦θにおける 最小の
φが変化すると共に変化するのはcosφと
〜cosφについて〜
0≦φ≦θにおいてcosθ≦cosφ≦1より
Q点でcosφは最小になる。
小物体がQ点からR点まで動いている間、小物体に外力は働かないので力学的エネルギー保存則が成り立ちます。
位置エネルギーの基準をQ点として
Q点と小物体、O、Rのなす角度がφの点とで力学的エネルギー保存則を立ててあげると
0≦φ≦θにおいて、cosφ- cosθ≧0よりmgr(cosφ- cosθ)≧0
したがってQ点からR点の間では、Q点での小物体の速さが最大になります。
(エネルギー保存則において「Q点の運動エネルギー」から「角度がφの点の運動エネルギー」を引いた値が正になるから。)
−
以上よりQ点での垂直抗力が最小であることがわかります。
したがってQ点からR点までの間、小物体が曲面から離れない条件は
より
r > 0であるから
grcosθ≧
また、Q点とR点の力学的エネルギー保存則より
であるから
この式を曲面から離れない条件に代入してあげると
grcosθ≧
3grcosθ-2≧
求めたい答えは
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