物理教室

問題11 問8の解答

スイッチS2を閉じる前に各金属板にたくわえられている電気量は以下の図のようになります。

この状態からスイッチS2を閉じると
問題文に「金属板Kにたくわえられた電気量はQ+ΔQに、金属板Nにたくわえられた電気量は−Q−ΔQになった。」
と書いてありますから各金属板にたくわえられる電気量は以下の図のように変化します。

ポイントは

  • スイッチS2が閉じているので、金属板KNの電位差が電池B2の起電力に一致する。

  • スイッチS1が閉じているので金属板LMの電位差が電池B1の起電力Vに一致する。

  • 点です。
    スイッチS1は閉じたままなので金属板Lの下側と金属板Mの上側にたくわえられる電気量はそれぞれ qと −qで変化しません。
    セットとなる金属板が存在しない金属板Kの上側と金属板Nの下側の電気量は0になります。
    したがって金属板Kにたくわえられる電気量Q+ΔQは金属板Kの下側にたまります。
    同様に金属板Nの上側には−Q−ΔQがたまります。
    金属板Kの下側とコンデンサーを形成している金属板Lの上側には−(Q+ΔQ)がたまります。
    同様に金属板Nの上側とコンデンサーを形成している金属板Mの下側にはQ+ΔQ【=−(−Q−ΔQ)】がたまります。
    以上より上の図が得られるわけです。

    金属板KNの電位差は、問6の時と同様に各金属板の電位差の和で求まります。したがって
    金属板KNの電位差=金属板KLの電位差+金属板LMの電位差+金属板MNの電位差 ・・・@
    となります。また、電源B2の起電力(金属板KNの電位差)は問6より

    と求まっています。コンデンサーの電気容量もわかっているので@は

    となり、計算を進めていくと






    となるので求めたいΔQは

    となります。


    問題文中には「金属板Lにたくわえられた電気量はq'+Δq'になった。」ともかいてありますから 上図の金属板Lにたくわえられた電気量と比較してあげると
    q-(Q+ΔQ)=q'+Δq'
    問7よりq'=q−Qであるから代入してあげると
    q-Q-ΔQ=(q-Q)+Δq'
    となるから
    Δq' = −ΔQ
    と求まります。
    したがってΔq'は

    となります。
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